低用量ピルを飲み続けることで避妊効果や生理予定日のコントロールができますが、適切な飲み方をしないと効果を得られないリスクが高まります。
ピルの服薬における782人を対象としたアンケート調査では36.4%が飲み忘れに不安を感じており、もしもの時に備えた対策をすることが重要です。
ピルの服薬で困ったことはありますか? | |
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服薬を忘れてしまう | 36.4% |
体調が悪くなったがピルの副作用かわからない | 24.3% |
ピルの副作用が辛い時にどうすればいいかわからない | 10.7% |
飲み忘れたときにどうすればどうすればいいかわからない | 10.0% |
その他 | 9.5% |
困ったことはない | 35.2% |
そこで本記事では、以下の対策をポイントごとに紹介しています。
- 低用量ピルの正しい服用方法のおさらい
- ピルの飲み忘れを経過時間別に対策
- 低用量ピルの飲み忘れが6時間経過した場合の対策
- 低用量ピルの飲み忘れが12時間経過した場合の対策
- 低用量ピルの飲み忘れが24時間(1日)経過した場合の対策
- 低用量ピルの飲み忘れが48時間(2日)経過した場合の対策
- ピルの飲み忘れを防ぐためのおすすめな方法
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ピルの飲み忘れは何時間まで大丈夫?低用量ピルの飲み方をおさらいしよう!
低用量ピルはアフターピルや中用量ピルとは異なり、生理予定日の周期に合わせた服用が重要です。
飲み忘れを防ぐためにも低用量ピルの正しい服用方法を確認し、適切な避妊対策や生理予定日のコントロール効果を得られるようにしましょう。
低用量ピルは1日1錠を同じ時間に飲むことが基本
生理周期は28〜35日が一般的とされていますが、21日間の低用量ピル服用と7日間の休薬期間を繰り返すことで、99.7%程度が避妊対策ができるとされています。
正しい使い方を継続した場合の避妊効果 | 人為的ミスなどを含めた使用者全体での避妊効果 | |
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低用量ピルの服用 | 99.7%程度 | 92%程度 |
コンドームの着用 | 98%程度 | 85%程度 |
低用量ピルの種類には第1世代・第2世代・第3世代かつ1相性・2相性・3相性に分類されていますが、21錠と28錠タイプで異なるので、服用方法は医師の説明を正しく理解する必要があります。
ピルの服用 | 休薬期間 | |
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21錠タイプ | 1日1錠のピルを同じ時間帯に21日間の服用 | 7日間の休薬期間を自身で調整 |
28錠タイプ | 1日1錠のピルを同じ時間帯に28日間の服用 | なし ※7日間分が偽薬のため、休薬期間はなし |
21錠と28錠で服用期間は異なりますが、1日1錠同じ時間帯の服用を継続しないと適切な効果を得られないリスクが高まります。
低用量ピルの飲み忘れを防ぎたい人は28錠タイプの方が休薬期間を作らない(7日間の偽薬が含まれている)ため、毎日のルーティーンを変えなくて済むメリットがあります。
低用量ピルの飲み忘れをすると避妊効果がないリスクあり
前述の通り、正しい方法で低用量ピルの服用を継続すれば避妊対策ができるとされていますが、飲み忘れをすることで効果を得られないリスクが高まります。
対策として、低用量ピルの1シート内には服用スケジュールがデザインされていることが一般的で、飲み忘れにいち早く気づける仕様になっていることが特徴です。
例えば、当院グレイスベルクリニックで処方しているマーベロンだと以下のようなシートを同封しています。
低用量ピルをはじめて飲む人はアラームなどをかけて調整することや自由に行動しやすい時間帯(早朝・夜など)を選べば、飲み忘れのリスクを減らせるでしょう。
飲み忘れに気づくタイミングが遅くなればなるほど、次の周期(生理・月経経過後)まで待つ可能性も出てくるため、未然に飲み忘れ対策をすることが重要です。
低用量ピルの飲み忘れは6時間以上経過した場合に対策がおすすめ
毎日同じ時間帯に服用を継続する低用量ピルですが、飲み忘れに気づく経過時間別で対策が異なります。
完璧に同じ時間帯に飲むことが理想ですが、外出中や人付き合いなどで低用量ピルを飲めない状況で致し方ないこともあるため、多少のズレは問題ないとされています。
飲み忘れの経過時間 | 対策有無 |
---|---|
1時間程度の飲み忘れ | × |
3時間程度の飲み忘れ | × |
6時間以上の飲み忘れ | ◯ |
例えば、3時間程度の飲み忘れであれば通常通りの周期に戻せば避妊効果などの期待ができますが、6時間以上経過した場合はスケジュールの調整をした方が良いケースもあります。
飲み忘れが不安な場合は、本記事内のピルの飲み忘れを経過時間別に対策または低用量ピルの処方を受けた医師に相談して、自己判断はしないように注意しましょう。
ピルの飲み忘れを経過時間別に対策
低用量ピルの飲み忘れを経過時間別にできる対策を紹介します。
飲み忘れをしても焦った行動をするのではなく、正しい方法で対策ができるようにしましょう。
低用量ピルの飲み忘れが6時間経過した場合の対策
低用量ピルの服用サイクル | 対策 |
---|---|
6時間経過した飲み方 | 気づいた時点で低用量ピルを飲む |
翌日以降の飲み方 | 通常サイクルに戻して低用量ピルを飲む |
前日に低用量ピルを飲んだ時間から6時間程度経過した場合は、誤差の範囲内とされているため、気づいたタイミングの服用で問題ないでしょう。
翌日以降は通常のサイクルに戻せば、従来通りの避妊や生理予定日のコントロール効果に期待ができます。
一方で毎日6時間程度の飲み忘れが続く場合は、低用量ピルを服用するタイミングの見直しをした方がトラブルを避けられので、おすすめです。
低用量ピルの飲み忘れが12時間経過した場合の対策
低用量ピルの服用サイクル | 対策 |
---|---|
12時間経過した飲み方 | 気づいた時点で低用量ピルを飲む |
翌日以降の飲み方 | 通常サイクルに戻して低用量ピルを飲む |
前日に低用量ピルを飲んだ時間から12時間程度経過した場合は、気づいたタイミングの服用し、心配であれば次の生理(月経)までは性行為でコンドームの装着がおすすめです。
12時間経過も誤差の範囲ないに捉える人も多く、翌日以降は通常のサイクルに戻して問題ありません。
避妊を望む人は性行為は念の為コンドームを装着した方が対策ができるため、12時間程度の飲み忘れが発覚した場合は注意しましょう。
低用量ピルの飲み忘れが24時間(1日)経過した場合の対策
低用量ピルの服用サイクル | 対策 |
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24時間経過した飲み方 | 気づいた時点で低用量ピルを飲む |
翌日以降の飲み方 | 通常サイクルに戻して低用量ピルを飲む |
ピルを飲んで24時間以上経過した場合は、気づいたタイミングで急いで服用すれば、避妊効果を得られる可能性が高いです。
しかし、通常の頻度(1日1錠を同じ時間帯に服用)よりも1日分のペースが空くため、不安に感じたら性行為中はコンドームの着用がおすすめになります。
一方で、1日分飲み忘れたことで低用量ピルを同時に2錠飲むことは推奨されておらず、焦らず1錠分の服用または処方してもらった医師に相談が重要です。
低用量ピルの飲み忘れが24時間以上経過しても、1錠の服用ペースは変えないようにしましょう。
低用量ピルの飲み忘れが48時間(2日)経過した場合の対策
低用量ピルの服用サイクル | 対策 |
---|---|
48時間経過した飲み方 | 次の生理(月経)がくるまでストップ |
翌日以降の飲み方 | 次の生理(月経)がくるまでストップ |
前回の低用量ピルを飲んで48時間が経過した人は、次の生理(月経)がくるまで服用はストップし、避妊を目的とする場合は成功中のコンドーム着用は忘れずにしましょう。
低用量ピルは飲み続ける回数や飲み方が重要になるため、普段の生活から飲み続けるルーティーンを取り入れる必要があります。
万が一、低用量ピルの飲み忘れに気づいた場合でも焦って2錠飲むのではなく、経過時間に応じた対策が重要です。
不安に感じた場合は、性行為のコンドーム装着を忘れずに行い、医師の診療を受けて相談すると良いでしょう。
ピルの飲み忘れをしないための対策
今すぐできるピルの飲み忘れをしないための対策は3種類です。
はじめて低用量ピルを飲むことで不安に感じる人や飲み忘れの繰り返しを防ぎたい人は、3つの対策を参考にしてください。
低用量ピルを飲む習慣をつける
1つ目の低用量ピルの飲み忘れを防ぐ対策は、普段から飲み続ける習慣をつけることです。
低用量ピルは1日1錠を飲み続けることで避妊効果や生理予定日のコントロールができるとされているため、無理なく継続できるスケジュール管理が重要になります。
したがって、仕事をしながら低用量ピルの服用をする人は早朝や夜・学業があれば昼休みなど、急な予定に関わらず飲み続けやすい時間帯を見つけることがポイントです。
- 社会人:朝や夜で仕事の影響が少ない時間帯に服用
- 学生:学業や授業の状況にとらわれずに飲める時間帯に服用
- 主婦:子育てや家事に影響が少ない時間帯に服用
低用量ピルの飲み忘れを防ぐためには、自由に動きやすい時間帯を見つけることで、忙しさが原因のトラブルを防ぎやすくなります。
朝イチや空腹時の服用などの条件がないため、低用量ピルはあなたのスケジュールに合わせた服用ができます。
人に合わせた服用をするのではなく、あなたが無理なく続けやすい時間帯を選べば低用量ピルの飲み忘れは防ぎやすいでしょう。
低用量ピルのシートに記録を残す
2つ目の低用量ピルの飲み忘れを防ぐ対策は、シートやスケジュール帳などに記録を残すことです。
当院グレイスベルクリニックで処方している低用量ピル(マーベロン)では服用シートが含まれるため、毎日の記録をすることで対策ができるでしょう。
他にも食事のタイミングや帰宅後の時間など、普段と変わらない生活リズムの中で低用量ピルの服用を継続しやすいタイミングを選ぶことも重要です。
スマホアプリやカレンダーに記録を残すなど、低用量ピルを飲んだことの記録を残すことで翌日の飲み忘れを防ぐ対策ができます。
単品(1シート)の処方で定期的な医師診療もおすすめ
3つ目の低用量ピルの飲み忘れを防ぐ対策は、単品(1シート)の処方で定期的な医師診療を受けることです。
低用量ピルは単品または定期便の処方から選べますが、外出する手間や安く購入するには定期便の方がイメージにあった処方をしてもらえることが多くなります。
しかし、1回の低用量ピルで6シート・12シートの処方をしてもらうと医師の診療が先になるため、飲み忘れにつながるリスクが高まります。
予算が限られている人は定期便がおすすめですが、低用量ピルの飲み忘れを防ぎたい人は当院グレイスベルクリニックなどの産婦人科で毎月医師に診療を受けて単品で購入すると良いでしょう。
- 毎月医師の診療を受けて低用量ピルを処方してもらえる
- 医師の診療を受けることで低用量ピルの飲み忘れを防ぎやすい
- 単品よりも安く低用量ピルを処方してもらいやすい
- 外出や医師の診療を受ける時間の短縮ができる
単品で低用量ピルの処方を受ける場合は、グレイスベルクリニックでオンライン診療をしているため、マーベロンまたはラベルフィーユをご希望の方は当院でご相談ください。
一方で定期便で安く低用量ピルをスムーズに処方してもらいたい人は、メデリピルやスマルナなどのオンラインピルおすすめサービスが良いです。
低用量ピルの飲み忘れを防ぐためには、処方方法の見直しから考え、不安の少ない対策を選ぶようにしましょう。
参考記事オンラインピルおすすめを初心者向けに比較ポイントを紹介!通販以外で低用量ピルが安い方法は?
ピルの飲み忘れに関するよくある質問
ピルの飲み忘れに関するよくある質問を紹介します。
飲み忘れに気づいて悩んでいたら、疑問を解消して適切な対策ができるようにしましょう。